インデックス投資で長期航海

低コストインデックスファンドを活用し、国内/先進国/新興国の株式に分散投資を実践中。ブログで、投資および資産状況を公開しています。

タグ:積立投資

投資信託協会が「投資信託に関するアンケート調査報告書(2016年)」を公表しています。

「投資信託に関するアンケート調査結果-2016年」の公表について

投資信託協会では、毎年、投資信託に関するアンケート調査を実施しているそうですが、今回、初めてインターネット調査で実施したとのこと。

調査の概要は、次のとおりです。
調査方法:インターネット調査(抽出フレーム:インテージネットモニター)
調査時期:平成28年9月16日〜9月30日
調査時期:全国
調査対象:20〜79歳の男女
サンプル数:20,000サンプル
調査実施:株式会社インテージ
(投資信託協会のページより引用)

「投資信託に関するアンケート調査報告書(2016年)」では、67ページにわたり、調査結果が報告されていますが、個人的に興味深かった結果をご紹介いたします。

投資信託の保有経験(「図3-9」)

投資信託の保有経験を尋ねた結果によれば、投資信託を「現在保有している」という”現在保有層”は16.0%、「以前保有していたが、現在は保有していない」という”保有経験層”は8.6%とのことです。両者を併せても25%になりません。つまり、残りの75%以上の人たちは、「これまで一度も投資信託を保有したことがない」ということになるようです。

私と同年代の30代をみてみると、”現在保有層”が10.1%、”保有経験層”が3.1%で、全体に比べると、”現在保有層”と”保有経験層”の割合が低い結果になっていました。

普段、投信ブロガーの方たちのブログを読んでいると、投資信託への投資が一般的であるかのように勘違いしますが、世間的にはまだ馴染みがないものなのかもしれません。

投資信託の保有種類(現在保有層)(「図4-1」)

現在保有層”に対して、現在保有している投資信託の種類を尋ねた結果によれば、「株式投資信託」が57.6%で最多とのことです。次いで、「外国で作られた投資信託」、「不動産投資」、「公社債投資信託」が保有されているようです。

年代別で比較してみると、全体の傾向としては、保有している投資信託の種類にあまり違いはみられませんが、「ETF」は20代(17.3%)、30代(12.4%)の保有率がやや高い結果になっています。

また、性別で比較すると、男性の方が「株式投資信託」や「ETF」の保有率が高い傾向にあるようです。

この設問が尋ねているのは、あくまで「現在保有している投資信託の種類」なので、それぞれの保有割合はわかりません。性別や年代別で比較した際、どのようにアセットアロケーションに違いが出てくるのか、興味があります。

投資信託の積立投資の利用状況(現在保有層)(「図4-1」、「図7-11」)

現在保有層”に対して、積立投資の利用について尋ねた結果によれば、「利用している」が27.2%、「利用していない」が72.8%という結果になっています。

また、他の設問で、調査対象者全員に対して、ドル・コスト平均法/積立投資プランの認知状況を尋ねた結果では、「ドル・コスト平均法/積立投資プラン両方非認知」が82.4%と大半を占めています。そのため、「積立投資」に関しても、一般に知られ、実践されているとは言えないようです。

ただ、非常に興味深いのは、積立投資の利用率を年代別でみてみると、年代が若いほど高い傾向にあり、20代が51.9%、30代が40.9%と、他の年代に比べて、やや高い利用率になっていることです。これから資産を形成していく若年層の多くが、積立投資を利用している状況は頼もしい印象を受けました。

投資信託の商品特徴認知状況(「図7-1」、「図7-2」)

ただ一方で、少し不安な調査結果もありました。

調査対象者全員に対して、投資信託の商品特徴の認知状況を尋ねた結果によれば、投資信託の特徴として認知率が高い順に、「元本の保証はない」(46.4%)、「価格変動と、外国に投資するものには為替リスクがある」(32.7%)、「国内の投資信託と海外の投資信託がある」(32.2%)などが挙がっています。

上記の結果は、投資信託への投資経験がない人たちも含まれているため、投資信託の特徴に対する認知度が低くても仕方ないと思うのですが、保有状況別にみた分析によると、”現在保有層”であっても「元本の保証はない」の認知率が78.8%に留まっています。

残りの21.2%の人たちは、投資信託の特徴をきちんと理解しないまま投資しているということでしょうか。約5人の1人が「元本の保証はない」ということを知らない状況で、投資信託を購入している事実に不安を感じました。


今回、一部の調査結果だけをご紹介しましたが、「投資信託に関するアンケート調査報告書(2016年)」では、他にも様々な項目についてアンケート調査を行なっており、興味深い結果になっています。このアンケート調査は、毎年行なっているようですので、経年変化を調べてみても面白そうです。

来年、2017年は、個人型確定拠出年金(iDeCo)の対象者が拡大されます。それに伴い、投資信託に対する認知度は高まるのでしょうか。来年のアンケート調査結果が楽しみです。


今回初めて、投資信託協会のページを見ましたが、色々と情報が充実していて面白いです。個人向けのガイドブックも無料で資料請求できたので、早速応募してみました。届き次第、内容をご報告します。

竹川美奈子さんの『臆病な人でもうまくいく投資法 : お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話』を読みました。

概要

臆病な人でもうまくいく投資法 : お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話 / 竹川美奈子.
東京 : プレジデント社, 2016.3.  237p : 19cm.

著者の竹川美奈子さんは、ファイナンシャル・ジャーナリストとして活躍されている方で、多くの著書を出されています。

本書の目次は、次のとおりです。

  • 第1章 投資信託を使った積み立て投資はなぜ、最適の資産形成法なのか?
  • 第2章 低コストのインデックスファンドを組み合わせて、世界に丸ごと分散投資する方法
  • 第3章 たった1本保有するだけで、簡単&手軽に国際分散投資ができるバランス型投信の活用法
  • 第4章 「非課税」という武器を最大限に生かす確定拠出年金を使った投資法
  • 第5章 自分が応援したい会社や事業を投資家という立場で、サポートし、長期的なリターンを得る方法
  • 第6章 コツコツ投資を始める前に押さえておきたい7つのこと


「コツコツ投資家」11人から学ぶお金の本

本書は、投資信託などを活用し、長期でじっくり資産形成に取り組む「コツコツ投資家」11人を紹介した本で、彼・彼女たちの事例を通して、お金との付き合い方増やし方を学ぶことができる本になっています。

これまで、「ウォーレン・バフェットなどの著名な投資家たちを紹介した本」や「投資で成功した本人が書いた本」などは、数多く出版されていますが、ごく普通の個人投資家たち(例えば、会社の同僚やお隣さんのような人たち)を紹介した本というのは、とても珍しいように思います。

この本に登場する11人の「コツコツ投資家」たちは、簡単なプロフィールとともに

  • どういったきっかけで、投資を始めることになったのか
  • どういった情報源(本やブログなど)を参考にしたのか
  • どういった資産配分で投資を行い、どういった商品を積み立てているのか
  • 投資を実践するなかで、どういったことを感じたのか

などが、彼・彼女たちの言葉を通して、紹介されています。

11人それぞれが実践する投資法は、「長期でじっくり資産形成に取り組む」という大方針は共通しているものの

  • 低コストのインデックスファンドを組み合わせている人
  • バランス型投信を中心に投資を行っている人
  • 確定拠出年金を使っている人
  • コツコツ投資の基本形を守った上で、個別銘柄やアクティブファンドにも投資を行っている人

といったように様々です。

年齢や職業などのプロフィールに加え、投資に対する取り組み方を参考にすれば、自分に近いと思えるコツコツ投資家を見つけられると思います。

似た境遇の方には共感し、異なる境遇の方からは新たな知見を得られるという楽しみ方が、この本にはありました。(普段、投信ブロガーの方の記事を読んでいる時と同じ楽しみです。実際、投信ブロガーの方も紹介されていました)


まとめ

本書は、はじめに投資信託を使ったコツコツ投資の基礎知識を解説した上で、11人の事例紹介で出てくるキーワードについても補足説明を行っています。また、最終章では、コツコツ投資を始める人が知っておきたい疑問点について、Q&A方式で解説していますので、投資初心者でも簡単に読み進めることができます。

本書を読めば、投資は決して「特別な人たち」だけが行っているものではなく、「ごく普通の私たち」も実践できるものであると実感できるのではないでしょうか。

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星野泰平さんの『半値になっても儲かる「つみたて投資」』を読みました。

概要

半値になっても儲かる「つみたて投資」 / 星野泰平.
東京 : 講談社, 2010.12.  204p : 18cm.

目次は、次のとおりです。

  • プロローグ 「安く買って高く売る」に縛られすぎた日本人
  • 第1章 「値下がり安心」効果 : どんなに下がっても安心
  • 第2章 「スピード回復」効果 : 損から素早く回復する
  • 第3章 「リバウンド」効果 : 下がった後に戻ればリターンが得られる
  • 第4章 「ストレス抑制」効果 : 上がっても下がってもストレスが抑えられる
  • 第5章 「タイミング・フリー」効果 : 始めるタイミングに悩まない
  • 第6章 「プロセス」効果 : 初値・終値だけでなく、経過の値動きが大切
  • 第7章 「継続」効果 : ケイゾクハチカラナリ
  • 第8章 「予測不要」効果 : 考えたってわからない
  • 第9章 何のためにつみたて投資をするのか
  • 第10章 つみたて投資研究記 : 一つの証券会社がなくなった物語
  • 終章 つみたて投資とはどういう投資か 

「つみたて投資」の効果を説いた本

この本で解説する「つみたて投資」は、預金などの「今あるお金」ではなく、お給料や不動産収入などの、これから生まれる「未来のお金」の投資方法です。この「未来のお金」の投資は、今までの投資とはまったく異なり、投資商品の成績と投資の効果が一致しないのですが、そういう特徴がほとんど解説されてきませんでした

(9-10ページより引用)

本書では、「積立投資」の特徴と効果が、「一括投資」との比較で、説明されています。ただ、注意しなければならないのは、本書が「積立投資の方が有利だ」と述べているわけではない、ということです。

積立投資の「定量価値」についても説明されていますが、どちらかというと安心感や親近感といった「定性価値」の方に重点がおかれています。

「投資の評価の公式」とその効果

投資の評価 = 口数 × 価格

(22ページより引用)

「ドル・コスト平均法」の説明の際、よく言われることですが、積立投資の場合、投資する商品が安い時にはより多くの口数を買うことができ、投資する商品が高い時には少ない口数しか買うことができません。
こうした性質から、積立投資には、次の効果があるとのことです(それぞれ章題になっています)。

  1. 「値下がり安心」効果
  2. 「スピード回復」効果
  3. 「リバウンド」効果
  4. 「ストレス抑制」効果
  5. 「タイミング・フリー」効果
  6. 「プロセス」効果
  7. 「継続」効果
  8. 「予測不要」効果


「値下がり安心」効果、「スピード回復」効果、「リバウンド」効果について知っていると、相場の急変期でも安心して投資を続けることができます。

また、本書では、「いつ投資を始めるか」というタイミングを気にしなくても良い「タイミング・フリー」効果が説明されています。

仮に、毎月の積立投資を10年間続けた場合、スタート時の価格は120分の1のインパクトしか持たないため、投資成果に与える影響はごく僅かです。そのため、「投資開始のタイミングを気にするよりは、さっさと積立投資を始めた方が得策」とのことでした。

積立投資に対して二の足を踏んでいる人にとって、「タイミングフリー」効果は、投資を始める後押しになる効果だと思います。

無税国家構想

終章の中で、資産を築いた偉人たちとして、二宮尊徳、安田善次郎、本多静六、松下幸之助の4人が紹介されています。その中でも特に、松下幸之助の無税国家構想が面白かったので、ご紹介します。松下幸之助は、著作の中で、

  1. 効率的な政治、行政をすることで、毎年の国費を節約することができる
  2. 節約した国費を積立、運用することで、運用益を得ることができる
  3. この運用益を国費に充てることで、ゆくゆくは無税国家になることができる

という無税国家構想を述べていたそうです。実現は相当困難だと思いますが、壮大で面白い構想だと思いました。

まとめ

本書は、積立投資を始めようか迷っている人にとっては、一歩を踏み出すきっかけになる図書であり、積立投資を行っている人にとっては、投資を継続するための精神的な支えになる図書であると思います。

ただ、具体的にどういった商品を選べば良いのかといった方法論は書かれていませんので、他の図書を参考にする必要があります。


参考:具体的な商品の選び方などは、下記の図書が参考になります。

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