お金は寝かせて増やしなさい
水瀬ケンイチさんの『お金は寝かせて増やしなさい』(フォレスト出版, 2017.12)を読みました。本書は、水瀬さん初の単著によるインデックス投資入門書です。

概要

お金は寝かせて増やしなさい / 水瀬ケンイチ.
東京 : フォレスト出版, 2017.12. 268p : 19cm.

著者の水瀬ケンイチさんは、言わずと知れた有名ブロガー。人気ブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」を運営されている方です。

これまでに、経済評論家の山崎元さんと共著で『ほったらかし投資術 : インデックス運用実践ガイド』を出版されていますが、本書は初の単著になります。

本書は、水瀬さんからご恵贈いただきました。ご献本、ありがとうございました。

本書の目次は、次のとおり。

  • プロローグ 私がたどり着いた「寝かせてお金を増やす方法」
  • 第1章 金融のど素人でもプロと互角以上に戦える「インデックス投資」
  • 第2章 寝かせて増やすインデックス投資の実践法
  • 第3章 おすすめの金融機関&口座開設の手順と気になるNISAとiDeCo
  • 第4章 始めるのはカンタンだけど続けるのは意外と難しい
  • 第5章 涙と苦労のインデックス投資家15年実践記
  • 第6章 貴重情報!インデックス投資の終わらせ方
  • エピローグ 寝かせて増やすことはつまり人の未来を信じるということ

インデックス投資を「世界中に分散したインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること」と定義した上で、理論と体験記を一冊にまとめています。

章の合間には、マンガが挿入されているため、より感覚的に内容を理解できるのも本書の大きな特徴です。

前著『ほったらかし投資術』において、日本の個人投資家向けにインデックス投資の実践例を書かれた水瀬さんですが、本書は単著ということもあり、より具体的なエピソードが満載特に、これまでの歩みを赤裸々に語った第5章は必見です。

また、購入者特典として、紙数の都合でカットされた幻の原稿がおまけで付いてくるのですが、今っぽいなという印象を持ちました。

次に、本書で印象に残った部分を紹介します。

リスク許容度を確認することの重要性

本書では、リスク許容度を確認することの重要性が繰り返し述べられています

リーマン・ショック、東日本大震災といった「〇〇年に一度」の大暴落を乗り越えてきた水瀬さんだからこそ、日頃からリスク許容度を確認しておくことの重要性を強調されるのでしょう。

投資をはじめるとき、また、相場が好調なときには、自分がリスクを取りすぎていないか、きちんと確認することが大切ですね。

「売りたくなったときにふれるべき言葉」と「我慢するテクニック」

本書のなかで、一番のお気に入りが第4章です。

『ほったらかし投資術』でも紹介されていましたが、本書でも売りたくなったときにふれるべき言葉と我慢するためのテクニックが紹介されています

ポートフォリオの評価額が下がっていく状況は辛いもの。水瀬さんが仰っているように、インデックス投資において、バイ&ホールドが一番難しいのかもしれません

株価が急落し、悲観的な報道が増えたときには、本書のなかで紹介されている言葉やテクニックを参考にしたいと思います。

インデックス投資の出口戦略とは?

第6章では、インデックス投資の出口戦略が解説されていました。

日本ではインデックス投資の歴史が浅いため、出口戦略を解説した書籍・サイトはほとんどありません。その意味で、第6章の内容は貴重です。

私が資産を取り崩すのはまだ先のことですが、「必要になったら必要な分だけ取り崩す」「定額ではなく定率で取り崩す」といった戦略は、非常に参考になりました。

日本のインデックス投資家必見の一冊

本書には、インデックス投資の実践に必要な知識がコンパクトにまとめられています。

また、15年にわたる水瀬さんの経験が随所に盛り込まれているため、インデックス投資初心者の方だけでなく、すでに実践されている方にも参考になる内容だと思います。まさに、日本のインデックス投資家必見の一冊です。