『とってもやさしいお金のふやし方』
竹川美奈子さんの『貯金ゼロ・知識ゼロ・忍耐力ゼロからのとってもやさしいお金のふやし方』(朝日新聞出版, 2017.11)を読みました。本書は、お金の増やし方をやさしく解説してくれる良書です。

概要

貯金ゼロ・知識ゼロ・忍耐力ゼロからのとってもやさしいお金のふやし方 / 竹川美奈子.
東京 : 朝日新聞出版, 2017.11. 194p : 19cm.

著者の竹川美奈子さんは、ファイナンシャル・ジャーナリストで、投資信託に関する著書を数多く執筆されている方です。「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year」の運営委員も務められています。

目次は、次のとおり。
  • 第1章 ゼロからはじめる資産形成
  • 第2章 お金は3ステップで考える
  • 第3章 お金が貯まる「しくみ」をつくろう!
  • 第4章 投資用のポケットを加えよう
  • 第5章 有利な制度は積極的に活用する!
  • 第6章 記録・定点観測する!

本書では、「知識ゼロ」「貯金ゼロ」の初心者に向けて、次の3点が解説されています。

  • お金の基本的な知識
  • 投資を続けるための「しくみ」
  • 「投資用のポケット」の重要性

本全体を通して、「無理のない範囲で投資を続け、長期的にコツコツとお金を増やしていくこと」を目指した内容になっています。

第5章では、「iDeCo」や「つみたてNISA」についても解説が行われています。そのため、税制優遇制度について学ぶ入門書としても使うことができます。

次に、本書で印象に残った部分を紹介します。

お金は3ステップで考える

本書では、「お金の三角形」という考え方が紹介されています。

お金の三角形とは、「公的保証」「企業内保証」「自分で準備」の3点を図式化したもの。

お金の三角形は3つの階層に分かれており、一番下の層が「公的保証」、真ん中の層が「企業内保証」、一番上の層が「自分で準備」する部分になっています。

公的保証→企業内保証→自分で準備」の3ステップで検討すると、自分で準備すべき適正金額がわかる、とのこと。

本書の中で指摘されているように、私も自分で準備する部分に意識が集中し、公的保証と企業内保証の検討が不十分になっていました。

今後は、お金の三角形を思い浮かべながら、3ステップで考える癖をつけたいと思います。

お金の行き先に、投資用のポケットを加えてみよう!

本書では、お金の行き先を4つに分ける口座の使い分けが提案されています。これは、下記の記事でも紹介したことがある考え方です。


本書が提案するお金の4つの行き先とは
  • 生活用のポケット:給与の受け取り、決済用の口座
  • 貯蓄用のポケット:万一に備えるお金(生活防衛資金)、中長期的な将来のための口座
  • プール用のポケット:一時的にお金をおいておくための口座
  • 投資用のポケット:長期的にお金を増やしていくための口座

以前の記事で書いたように、私は、竹川さんが書かれた『「しくみ」マネー術』読んだことがきっかけで、お金の行き先を4つに分ける口座の使い分けを実践しています。

お金の流れを仕組み化することで、お金の管理が簡単になります。是非、皆さんにも実践していただきたい方法です。

4つのポケットのうち、特に資産形成で欠かせないのが「投資用のポケット」。第4章では、「投資用のポケット」を加えることの重要性が説明されています。具体的な方法としては、低コストなインデックスファンドを用いた分散・積立投資が薦められています。

続けること、続けること、続けること!

これまで、本ブログでも取り上げてきましたが、「続けること、続けること、続けること」という名言は、2017年9月に開催された「つみたてNISAフェスティバル」で、登壇者の方が発したものです。この発言は、多くの参加者に強烈な印象を与えました。

なんと、本書のなかでも、「続けること、続けること、続けること」の発言が紹介され、投資を継続することの重要性が述べられていました。

書籍のなかで、「つみたてNISAフェスティバル」を紹介したのは、おそらく本書が初めて。この本を通じて、「つみフェス」の認知度が高まり、結果として、つみたてNISAに興味を持つ方が増えることを期待しています。

資産形成に踏み出すための一冊

本書では、お金の基礎知識と具体的な資産形成方法が、丁寧に解説されています。これまでの著作と同様に、やさしい語り口で書かれているため、資産形成に向けて第一歩を踏み出そうという気にさせてくれるでしょう。

タイトルにあるとおり、「貯金ゼロ」「知識ゼロ」の方にオススメの一冊です。