インデックス投資で長期航海

低コストインデックスファンドを活用し、国内/先進国/新興国の株式に分散投資を実践中。ブログで、投資および資産状況を公開しています。

walking
『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読み返していた所、次の文章に目が止まりました。
金持ちになりたいなら急がないことだ。しかし重要なのは、今すぐ始めることだ。
(『ウォール街のランダム・ウォーカー』(2016.3)368ページより引用)
上記の引用文は、原著第11版の翻訳から訳出されるようになった「財産の健康管理のための10カ条」に出てくる文章です。

著者のバートン・マルキール教授は、安心できる財産運用のための第一条件は、継続的な貯蓄計画であるとし、できるだけ若いうちから始めることを推奨しています。

この文章を再読した時、思い出したのが次のニュースです。


金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」によれば、「40歳代・年収300万円未満の世帯では半数が金融資産を保有していない」とのこと。

リンク先の記事中でも言及されているとおり、この調査では、金融資産が「定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、運用の為または将来に備えて蓄えている部分」と定義されているため、「金融資産を保有していない」と回答した世帯でも、生活費の範囲で何らかの貯蓄を行なっている可能性はあります。

ただし、全世代でも、30.9%の世帯が「金融資産を保有していない」と回答しているのは、心もとない気がします。ひと昔前なら、日本は貯蓄率が高い国とのイメージがありましたが、実態は変わってきているようです。

マルキール教授が、「財産の健康管理のための10カ条」の第1条を「元手を蓄えよ」としているように、継続的な貯蓄は重要です。私自身、インデックスファンドへの投資とは別に、生活防衛資金として2年分以上の預貯金を確保した上で、貯蓄も続けています。

世帯構成によっては色々な事情もあると思いますが、無理のない範囲で貯蓄を始めてはいかがでしょうか。

繰り返しになりますが、
金持ちになりたいなら急がないことだ。しかし重要なのは、今すぐ始めることだ。

The art of money and how to use it better
経済コラムニスト・大江秀樹さんの『教科書にないお金の増やし方・守り方 : 行動経済学で解決する50のムダづかい』(大和書房, 2016.12)を読みました。

概要

教科書にないお金の増やし方・守り方 : 行動経済学で解決する50のムダづかい / 大江秀樹.
東京 : 大和書房, 2016.12. 255p : 19cm.

著者の大江秀樹さんは、野村證券を退職後、オフィス・リベルタスを設立。経済コラムニストとして、行動経済学・資産運用・企業年金等をテーマに、執筆やセミナーを行われています。

本書の目次は、次のとおりです。
  • Lesson 1 人は「損失を避ける」ことを優先する : なぜ合理的に考えられないのか
  • Lesson 2 誰もが「心の錯覚」で買ってしまう : 直観や衝動は押しのけられるか
  • Lesson 3 幸せになる使い方を選び取る : お金で買える楽しみを増やすには
  • Lesson 4 不合理な選択をしない体質になる : 本当に欲しいものだけを買うには

「勘定」よりも「感情」を優先してしまう私たち

タイトルに「お金の増やし方・守り方」とありますが、この本は資産運用や蓄財のノウハウ本ではありません。「はじめに」に書かれているように
日常の何気ない行動の中で陥りがちな「心の罠」ともいうべきものを学ぶことによって、若いうちからお金に関する基本的な教養を身につけ、気がつかないうちに損をしてしまうことのないようにする
(1ページより引用)
ことが、この本の狙いです。

お金のことを判断する場合、私たちは、損か得かといった「勘定」を判断しなければならないのにも関わらず、しばしば「感情」を優先してしまいがちです。本書では、こうした不合理な意思決定について、行動経済学の観点から多くの事例とともに解説が行われています。

不合理な行動の例をいくつか紹介すると

  • 「定期預金の解約は損だ」と思い、ローンを組む(損失回避性のバイアス)
  • 高い買い物の時ほど、予定外の出費が増えていく(参照点、ディドロ効果)
  • 1万円札は崩したくないが、お釣りはすぐに使ってしまう(メンタル・アカウンティング)
  • ポイントを増やすために、無駄な買い物をしてしまう(保有効果)

ここで挙げた事例の他にも、読みながら「あるある」と思える事例がたくさん出てきます。日常生活の中で、私たちがどれほど不合理な行動をとっていることか・・・やっかいなのは、客観的に見える数字の中にも「心の罠」が潜んでいることです。

ベストな判断でお金を使うための5つの行動習慣

結論では、不合理な意思決定に陥らないための5つの行動習慣が説明されています。私自身の備忘録も兼ねて、ご紹介します。
  1. 仕組み化する
  2. ルールを決める
  3. 良いか悪いかではなく、必要か不必要かで決める
  4. 相手の側に立って考えてみる
  5. 見た目に惑わされない

(238-251ページより)

本書では、行動経済学の考えを活用したマーケティング例についても説明が行われています。

例えば、「無料サービス」のように、相手側が損をしているように見えるものの、実はしっかりと儲けているケースが、世の中には多く存在しています。こうしたケースで損をしないためには、「相手の側に立って考えてみる」必要があるとのこと。

まとめ

本書は、ひとつの事例について、4〜5ページ程度で説明が行われており、手に取りやすい行動経済学の本になっています。解説されている「心の罠」の中には、簡単に回避できそうなものもあれば、回避が難しそうなものもありますが、不合理な行動を取ってしまう心の仕組みについて知ることで、大きな損は避けられそうです。時折、本書を読み返すことで、「心の罠」の存在を再確認していきたいと思いました。



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元々、色々なブロガーさんが利用されているのを見て、導入を検討していたのですが、「ほったらかし投資のまにまに」のとよぴ〜さんが書かれた記事に後押しされ、導入を決めました。

参考:サイドバーのリンクを新着記事が確認できるlivedoor 相互RSSに変更しました | ほったからし投資のまにまに

とよぴ〜さんの記事タイトルにもあるとおり、相互リンク先の新着記事が確認できる点が便利です。設定も簡単だったので、もっと早く導入していればと後悔しました。

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