インデックス投資で長期航海

インデックス投資を中心とした投資ブログ。30代の会社員が資産形成、お金、教育について語ります。

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2017年9月5日付で、大和証券投資信託委託株式会社アセットマネジメントOne株式会社の両社が、インデックスファンドシリーズの信託報酬率引き下げを発表しています。

【外部リンク】iFree 6 ファンドの運用管理費用(信託報酬率)の引き下げについて|大和証券投資信託委託株式会社(PDF)

【外部リンク】「たわらノーロード」の信託報酬を一部引き下げ|アセットマネジメントOne株式会社(PDF)

iFreeシリーズ・信託報酬率引き下げ対象ファンド(変更予定日2017年10月2日)

iFreeシリーズのインデックスファンドのうち、信託報酬率引き下げの対象となるのは、次の6ファンド。

iFreeシリーズ・信託報酬引き下げ対象ファンド
信託報酬率(年率・税抜)つみたてNISA
引き下げ前引き下げ後
iFree 日経225インデックス0.190%0.170%
iFree TOPIXインデックス0.190%0.170%
iFree JPX日経400インデックス0.205%0.195%
iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジ)0.210%0.190%
iFree 外国株式インデックス0.210%0.190%
iFree 8資産バランス0.230%0.220%
※ 「◯印」は、つみたてNISAの要件を満たすファンド(ただし、最終的に確定したものではないため、ご留意ください)

6ファンドすべてが、つみたてNISAの要件を満たしたファンドです。今回の信託報酬率引き下げは、つみたてNISAの開始を視野に入れたものであることが伺えます。

たわらシリーズ・信託報酬率引き下げ対象ファンド(変更予定日2017年12月30日)

たわらノーロードシリーズのインデックスファンドのうち、信託報酬率引き下げの対象となるのは、次の9ファンドです。

たわらノーロードシリーズ・信託報酬引き下げ対象ファンド

信託報酬率(年率・税抜)つみたてNISA
引き下げ前引き下げ後
たわらノーロード 日経2250.195%0.170%
たわらノーロード TOPIX0.180%0.170%
たわらノーロード 国内債券0.150%0.140%
たわらノーロード 国内リート0.300%0.250%
たわらノーロード 先進国株式(為替ヘッジ)0.225%0.200%
たわらノーロード 先進国株式0.225%0.200%
たわらノーロード 先進国債券0.200%0.170%
たわらノーロード 先進国リート0.350%0.270%
たわらノーロード 新興国株式
0.495%0.340%
※ 「◯印」は、つみたてNISAの要件を満たすファンド(ただし、最終的に確定したものではないため、ご留意ください)

たわらノーロードシリーズのほうは、信託報酬率引き下げの対象となるファンドに、「国内債券」「国内リート」などが含まれています。


個人的に注目したいのは、「新興国株式」の信託報酬率引き下げ

今年の6月に、新興国株式のファンドを変更し、毎月「たわらノーロード 新興国株式」に、投資しています。

ファンドを変更した理由のひとつに、「信託報酬率の低さ」を挙げていたわけですが、今回の引き下げによって、「たわらノーロード 新興国株式」の信託報酬率が、さらに下がることになりました。ファンドの保有者としては、嬉しい限り。

【参考】新興国株式クラスの積み立てを「たわらノーロード 新興国株式」に変更します。

他社ファンドの動向にも注目

互いに図ったかのようなタイミングでの発表でしたが、信託報酬率の値下げ競争によって、インデックス投資の環境が良くなることは、喜ばしいことです

ここ最近の動きを見ると、「つみたてNISA」の開始に向けて、各社の競争が激化している様子。今回のiFreeシリーズ、たわらノーロードシリーズの信託報酬率引き下げによって、インデックスファンドの低コスト化がさらに進んだわけですが、他社はどのような反応を見せるのでしょうか。今後の動向に注目したいと思います。

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人口減少に関する2冊の本を読みました。どちらも読んだ感想は、絶望です。

概要

1冊目:『未来の年表』

未来の年表 : 人口減少日本でこれから起きること / 河合雅司.
東京 : 講談社, 2017.6. 206p : 18cm.

1冊目は、河合雅司さんが書かれた『未来の年表 : 人口減少日本でこれから起きること』。

本書は、人口政策、社会保障政策を専門とする河合さんが、さまざまな統計データを用いて、これから人口が減少する日本の未来予想図を、年表形式でまとめた本です。

「2018年 国立大学が倒産の危機へ」という直近の予想から、「2033年 全国の住宅の3戸に1戸が空き家になる」「2045年 東京都民の3人に1人が高齢者に」といった中長期の未来予測までが紹介されています。

2冊目:『縮小するニッポン』

縮小ニッポンの衝撃 / NHKスペシャル取材班.
東京 : 講談社, 2017.7. 198p : 18cm.

2冊目は、2016年9月25日に放送された番組をもとにした『縮小ニッポンの衝撃』です。

こちらの本では、NHK番組スタッフの取材を通して、日本で唯一、財政再生団体になった北海道・夕張市、「消滅可能性都市」のひとつにあげられた東京都・豊島区、過疎化が進む島根県・雲南市などの取り組みが紹介されています。

縮小する日本:「当たり前の日常」が崩れていく社会

2冊の本が提示する日本の未来像は、悲観的です。簡単にご紹介すると

  • 東京オリンピックを開催する2020年には、女性の2人に1人が50歳以上になる
  • 地方から人を集めてきた東京も、2025年には人口が減少する
  • 大都市に住む高齢者が増加することで、輸血用血液や火葬場が不足する
  • 人口減少の結果、税収が不足。当たり前と思っていた公共サービスが受けられなくなる

夏に帰省したとき、私の地元でも、「小中学校のクラス数が減っている」、「お墓を受け継ぐ人がいないため、墓じまいをする人が増えている」など、段々と縮小していく様子を、見聞きしました(帰省の直前に読んでいたため、いつも以上に気になっただけかもしれませんが)。

2冊を読むまで、「人口減少の問題は、地方だけの問題。大都市圏は関係ない」と思い込んでいましたが、間違っていたようです。

『未来の年表』は統計データの分析から、『縮小ニッポンの衝撃』は全国各地の取材結果から、人口減少の問題が、日本全体に影響を及ぼす問題であることを教えてくれます。

両書が予測するように、近い将来、日本全体で人口が減少し、当たり前だと思っている日常が崩れていくのだとしたら・・・空恐ろしささえ感じてしまいました。

2冊の本を読んで考えたこと

経済的基盤の確立が必要

両書が予測する日本の将来は、「当たり前と思っていた公共サービスが受けられなくなるかもしれない」、「社会を維持していくためには、人々の負担が増えるかもしれない」というものです。

公共サービスに期待できないのであれば、自分の力でやっていくしかありません。将来に向けて、経済的基盤の確立を目指す必要があると感じました。

国際分散投資が大切

今後の政策によって、進み方の度合いは変わるかもしれませんが、長期的には、人口減少は避けられないようです。

日本の人口が減少するなかで、生産性の向上などが進まないとしたら、日本の経済的な存在感も低下していくかもしれません。そのときの保険として、国外の資産にも投資を続け、リスクを分散していきます

自分にできることをやっていきたい

『縮小ニッポンの衝撃』で紹介されていた事例は、衝撃的なものばかりでした。

なかでも、「耐震化工事のための財源がないため、全国の幼稚園・保育園の約2割は耐震基準を満たしていない」、「財源の余裕によって、耐震基準を満たしているかどうかの自治体間格差が生じている」との指摘には考えさせられました。

ふるさと納税や寄付によって、少しでも力になれるのであれば、できることから協力していきたいと思っています。

おわりに

両書で指摘されているように、今、私たちがすべきことは、現実をしっかりと直視し、問題を先送りにしないことです。

日本の現状を把握するためにも、できるだけ多くの人たちに手にとって欲しい2冊です。




縮小ニッポンの衝撃 (講談社現代新書)
NHKスペシャル取材班
講談社
2017-07-19

Good_idea
アイデアのつくり方』(ジェームス・W・ヤング著)を再読しました。本書は、発想法のバイブルだとあらためて感じました。

概要

アイデアのつくり方 / ジェームス・W・ヤング. ; 今井茂雄訳.
東京 : 阪急コミュニケーションズ, 1988.4. 102p : 18cm.
原題: A Technique for Producing Ideas.

本書は、アメリカ最大の広告代理店ジェイ・ウォルター・トンプソンの重鎮であったジェームス・W・ヤング(Young, James Webb)が、アイデアのつくり方を指南した本で、1940年に出版されて以来、特に広告業界で、名著とされてきた一冊です。

本書の目次は、次のとおり。
  • まえがき
  • この考察をはじめたいきさつ
  • 経験による公式
  • パレートの学説
  • 心を訓練すること
  • 既存の要素を組み合わせること
  • アイデアは新しい組み合わせである
  • 心の消化過程
  • つねにそれを考えていること
  • 最後の段階
  • 二、三の追記

シカゴ大学のビジネス・スクールで行なった講義がもとになっており、シンプルな5つのステップで、アイデアを産み出す秘訣を明らかにしています。

なぜ再読しようと思ったか?

今年から本業とは別に、社外の仕事を兼務することになりました。

兼務している仕事は、企画を考えることが主な仕事。まだ業務に慣れていないため、毎回、大変な思いをしながら、企画会議に臨んでいます。

そこで、少しでも企画づくりの参考になればと考えたことが、再読の理由です。

アイデアのつくり方:「二大原理」と「5つのステップ」

どんな技術を習得する場合にも、学ぶべき大切なことはまず第一に原理であり第二に方法である。これはアイデアを作りだす技術についても同じことである。
(25ページから引用)

二大原理

ヤングは、アイデア作成の基礎として、次の2つの原理を挙げています。

  1. アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ
  2. 既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性をみつけ出す才能に依存する

「アイデアが降ってくる」という表現があるように、素晴らしい発想をひらめく瞬間は「神秘的なもの」として捉えられがちです。

しかし、ヤングは、この二大原理を理解した上で、次の5つのステップをたどれば、アイデアをつくり出す能力は身につけられる、と述べています。

5つのステップ

次に、アイデアを産み出すための5つのステップをご紹介します。

  1. 資料を収集する
  2. 資料を咀嚼する(資料をさまざまな観点から検討する、部分的なアイデアを書き留める)
  3. 問題を放棄する(問題を意識の外に出し、想像力や感情を刺激するものに、意識を移す)
  4. アイデアの誕生
  5. アイデアを磨く(現実的な条件に照らし合わせて、具体化させる)

それぞれのステップの関連性を理解し、順番にたどっていくことが、アイデアをつくり出すための鍵のようです。

特に、重要視されていたステップが、「資料を収集する」ステップ。「特殊資料」と「一般的資料」というキーワードで、資料収集のコツが説明されています。

「アイデアは既存の要素の新しい組み合わせ」という原理を考えると、もととなる要素を数多く持つことが必要なようです。自分の中の引き出しを増やすためには、普段からの情報収集が大切だと感じました。

本書のもう一つの魅力、竹内均さんによる解説

本書のもう一つの魅力が、地球物理学者の竹内均さんによる解説です。

この本のページ数は、102ページと薄いのですが、ヤングによる文章は約40ページ程度。残りの約半分のページが、竹内さんの解説です。

ヤングの「アイデアのつくり方」が、広告業界だけでなく、自然科学分野などの他の分野にも適用可能であることを、ご自身の経験をもとに、解説しています。

まとめ

本書をおすすめしたいのは、企画づくりに悩んでいる方です。

訳文がやや古めかしいため、少し読みにくいのが難点ですが、短い時間で、アイデアを産み出すための、基本原理と方法論を学ぶことができます。読み終わったとき、きっと何かしらのヒントが得られるはずです。

ぜひともおすすめしたい一冊です。

アイデアのつくり方
ジェームス W.ヤング
CCCメディアハウス
1988-04-08

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