インデックス投資で長期航海

インデックス投資で、国内/先進国/新興国の株式に分散投資を実践中。ブログで、投資と資産状況を公開しています。

Financial Services Agency
7月26日に開催された「第4回金融庁と個人投資家の意見交換会」に参加してきました。

金融庁と個人投資家の意見交換会(第4回)
日時: 2017年7月26日(水) 19:00〜20:30
場所: 金融庁13階会議室
※ 意見交換会終了後、有志による懇親会有り

金融庁と個人投資家の意見交換会は、今回で第4回目。私は、前回に続き2回目の参加です。



はじめに、金融庁職員の方から趣旨説明を兼ねた「つみたてNISA」の説明がありました。続けて、販売会社の方から「つみたてNISA」の準備状況についての説明があった後、1時間程度の意見交換という流れでした。今回参加されていた販売会社は、次の8社です。

  • 野村證券
  • 大和証券
  • ゆうちょ銀行
  • 三井住友銀行
  • SBI証券
  • 今村証券
  • 静岡銀行
  • 楽天証券(当日、飛び入り参加)

参加されていた販売会社は、証券業界のガリバーから地場証券、メガバンクから地銀大手とバラエティに富んだ構成でした。

その他、一般参加者として、山崎元さん、竹川美奈子さんをはじめ、有名投資ブロガーの方が多く参加されており、総勢70名程度の参加者が、前回と同じ重厚感あふれる会議室に集まっていました。

当日の意見交換会の内容をご紹介したいと思います。(なお、柴崎が聞き取れた・理解できた範囲でのメモであることをあらかじめご了承ください。事実誤認等があれば、コメント欄等でご指摘いただければ幸いです)

販売会社の方々による説明

前回は、運用会社の方がパネリストとして参加されていましたが、今回は販売会社の担当者の方々でした。

売り手側から見ると、あまり儲からなさそうな「つみたてNISA」。販売会社の方達が、「どれくらい本気で準備を進めているのか」、「どういったプロモーションを考えているのか」といった点が、今回の意見交換会で気になる点でした。

以下、パネリストとして参加されていた販売会社の方々の説明の概要です。

  • (野村)システム対応、業務フロー、対象商品の選定を進めている段階。制度開始の2018年1月に間に合う商品、間に合わない商品があると思う
  • (大和)「つみたてNISA」の認知度が低いので、プロモーションを進めていく
  • (大和)低コストの投資信託、ETFを取り扱っていきたい
  • (ゆうちょ)(あまり知られていないが)1500拠点で投資信託を扱っている。投資信託の販売拠点以外でも資産運用の重要性を訴えていきたい
  • (三井)対面での販売を重視。投資初心者を後押しするような「読本」を作成する
  • (SBI)金融庁の要件を満たすファンド(特に最低コストのもの)は全て取り扱いたい
  • (SBI)「DCを含めトータルで資産を管理したい」という顧客に来て欲しい。
  • (SBI)「つみたてNISA」の制度設計上、若い人向けだが、40〜50代の人にも定期売却の仕組みなどを活用して欲しい
  • (SBI)(あくまで担当者の私見だが)100本以上のファンドを取り扱うのではないか
  • (今村)北陸三県を拠点とする地場証券。自社システム開発の負担はあるが、顧客のためになるのであれば、採算度外視でやっていく。積立投資をプロモーションしていきたい
  • (静岡)システム対応、業務フローを確認中。静岡県民に対して、どのようにプロモーションしていけるか模索している段階
  • (楽天)取り扱えるファンドは、可能な限り提供していきたい
  • (楽天)「資産運用」ではなく、「資産形成」を後押しする制度が整ってきたと思っている。目先は儲からないが、10年先を見据えた展開を行なっていく
  • (楽天)100円積立、楽天スーパーポイントによるファンド購入のように、できるだけ投資のハードルを下げる仕組みを作る

それぞれ準備状況は異なりますが、まずは「つみたてNISA」の認知度を上げていきたい、という思いは、各社とも共通しているように感じました。

質疑応答

(大和証券の方の発言に対して)ETFも積立購入できるようになるのか?
→ (大和)「るいとう」の仕組みで、積立購入できるように対応中

幹部社員の中で、つみたてNISAに対してポジティブな考えを持つ人の割合は?
→ (各社)100%に近い(ただし、社員の中には後ろ向きな人がいるのも事実)

(「取り扱い商品では、あまり差がつかない」との発言に対して)差別化のためのキラーコンテンツはあるか?
→ (野村)コンサルティング力。(「それ、野村にきいてみよう」とのこと)
→ (SBI)毎日積立をできるようにしたい。ロボアドバイザーなども検討中
→ (今村)企業とタイアップし、新入社員向けの説明会を開催したい
→ (静岡)対面中心の販売力
→ (楽天)ポイント購入。パフォーマンスが分かりやすい画面も作り込んでいきたい

他にも
  • (金融庁に対して)つみたてNISAの要件である信託報酬率の水準を決める際、金融機関から陳情はあったのか?
  • (三井住友銀行に対して)読本の中で、アクティブファンドの選び方はどのように説明するのか?
  • 30代の資産形成層(例えば、年収500〜600万円)にオススメなのは、つみたてNISA?一般NISA?
といった質問が、1時間近くにわたり繰り広げられました。

「つみたてNISAフェスティバル」開催決定!!

意見交換会の最後に、金融庁職員の方から9月10日開催予定のイベント告知がありました。

つみたてNISAフェスティバル
  • 2017年9月10日(日)開催予定
  • 200名程度
具体的な内容は未定のようでしたが、これまでの意見交換会とは違い、200名程度という大規模なイベントです。どのような内容で開催されるのか、今から楽しみです。

感想

それぞれの準備状況、取り組み姿勢は異なりますが、各社とも「つみたてNISAの認知度を上げたい」「つみたてNISAをきっかけに、資産形成層を広げていきたい」という思いは、共通しているように感じました。

実際のところ、目先の利益だけを考えると、つみたてNISAは利益が少ないようです。ですが、販売会社の方から、「10年後、20年後を見据えて、取り組んでいきたい」との発言があったことは、頼もしい印象を受けました。

有言不実行とならないように、是非とも顧客本位の姿勢で「つみたてNISA」の定着に向けて取り組みを進めていただきたいと思います。

<追記>2017.08.14

相互リンクさせていただいているNightWalkerさんの記事で、私の参加レポートをご紹介いただきました。

他の投資ブロガーさんの参加レポートも併せて紹介されていますので、ぜひご一読ください。

参考:第4回つみたてNISA説明会@金融庁 ...|NightWalker's Investment Blog

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本日、2017年7月分の定期積立を行いました。通算18回目の積立投資です。

今回、購入したファンドは、次の4本。

  • 普通預金(「国内債券」とみなしています)
  • <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド
  • <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • たわらノーロード新興国株式

先月から新興国株式クラスの購入ファンドを「たわらノーロード新興国株式」に変更しています。もちろんファンド変更の理由は、コスト削減です。

ただ、6月の投資報告の中で、「欲を言えば、あともう少し信託報酬を引き下げたい」と書いていた所、今月に入って、嬉しいニュースが飛び込んできました。

新興国株式クラスのインデックスファンドで、信託報酬が最安値となる「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の登場です。

参考: eMAXIS Slimシリーズから新興国株式インデックス(信託報酬年率0.34% 税抜)が登場!
「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の登場によって、新興国株式クラスでも低コスト化の流れが加速したことは、インデックス投資家の私にとって、嬉しいできごとでした。他のファンドの動向にも期待しています。

これからも低コスト・インデックスファンドの動向に注目しながら、コツコツと積立投資を続けていきます。

三菱UFJ国際投信株式会社が、「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」(信託報酬年率0.34% 税抜)の募集・設定のプレスリリースを公開しました。

参考:『eMAXIS Slim 新興国株式インデックス』募集・設定について | 三菱UFJ国際投信

今回、新規設定されるファンドの概要は、次のとおり。

eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
  • 購入時手数料: なし
  • 信託財産留保額: なし
  • 信託報酬: 0.34%(税抜・年率)
  • 販売会社: 楽天証券、マネックス証券、SBI証券、カブドットコム証券
従来、MSCIエマージング・マーケット・インデックスをベンチマークにした新興国株式インデックスファンドの信託報酬は、低コストなものでも0.495%0.600%(年率・税抜)でした。

しかし、今回、「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」の登場により、新興国株式クラスの信託報酬最安値は、0.340%になります。他の株式クラスに比べると、低コスト化が遅れていた新興国株式クラスにおいて、価格破壊が起きたことになります。

類似ファンドとの比較

今回、新規設定された「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」と類似ファンドを比較したものが、次の表です。

新興国株式インデックスファンド比較
信託報酬率(年率・税抜)信託財産留保額
委託会社販売会社受託会社合計
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス0.1600%0.1600%0.0200%0.3400%なし
eMAXIS 新興国株式インデックス
0.5400%0.0600%0.6000%0.3000%
たわらノーロード 新興国株式0.2275%0.2275%0.0400%0.4950%0.3000%
野村インデックスファンド・新興国株式0.2800%0.2800%0.0400%0.6000%0.3000%

※ 「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」と「eMAXIS 新興国株式インデックス」は、"受益者還元型"信託報酬率を採用。上記の信託報酬率は、500億円未満の部分に適用されるものを使用しています。


新興国株式クラス最安値ファンドが、これまでの「たわらノーロード 新興国株式」から「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」に変わっています。

また、新興国株式クラスでは、「信託財産留保額あり」のファンドが多いなか、「eMAXIS Slim 新興国株式インデックス」は、信託財産留保額を設定していません

「eMAXIS」と「eMAXIS Slim」は、同じマザーファンドですが、ベビーファンドによって、信託財産留保額の扱いが異なるようです

今後、「eMAXIS」も信託財産留保額を廃止するのでしょうか?注目したいと思います。

新興国株式クラス最安値ファンドが変更、ファンドは乗り換える?

「eMAXIS Slim 新興国インデックス」の登場によって、新興国株式クラスでも低コスト化が進み、最安値ファンドが変更になりました。

投資信託にかかるコストは、確実にリターンを押し下げる要因になるため、低コストなインデックスファンドの購入が望ましいですが、ファンドの乗り換えはしません

理由は次の2点。

  1. 「ベンチマークとの乖離がないか」「資金の流出入はどうか」などの見極めが必要だから
  2. 「配当込みインデックス」の方が好みだから

「eMAXIS Slim」は、「eMAXIS」とマザーファンドを共有するため、新規ファンドとはいえ、「ベンチマークとの乖離」などの問題はなさそうです。ただ、資金の流出入については、どうなるか分かりません。しばらく様子をみたいと思います。

個人的な好みですが、他の株式クラスでも「配当込みインデックス」に連動するファンドを購入してきました。「eMAXIS Slim」は、「eMAXIS」と同様に「配当除くインデックス」に連動するファンドだと思われます。そのため、ベンチマークとの乖離や資金の流出入に問題がなくても、個人的には乗り換えることはなさそう・・・

他社ファンドの動向に期待

「eMAXIS Slim 新興国インデックス」の登場は、他社のファンドにどのような影響を与えるのでしょうか。

新興国株式クラスにも押し寄せてきた低コストの流れに対して、他社がどのような反応を見せるのか、今後の動向に注目したいと思います。


参考記事:新興国株式クラスの積み立てを「たわらノーロード 新興国株式」に変更します。

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